2008年9月21日日曜日

ユダヤ

最近では内田樹さんとかに触発されたのだが、唯物論者でも私は元々オカルト畑だからこういうテーマが好きだ。ユダヤ人はあらゆる領域を「半神半人」のように制してきた。オカルトの親とも言ってもよい。ノストラダムスもユダヤ系であるし、サンジェルマンもユダヤ系ポルトガル人であろう。ユリゲラーやティモシー・リアリーもそうである。オカルティズムの父エリファス・レヴィがヘブライの名前に変えたのも当然だろう。タロットも占星術もメソポタミアからきている。つまり、セム系の影響が「世界最古の宗教」と言われるくらい多大である。ユダヤ系を誇りにしてたボルヘスのバベルの図書館もアカシックレコードに向けられたものだろう。世界最古の図書館を自分達の祖先がつくったという表しである。古代からユダヤ人は世界各国で重用されていたようだ。マフィアでいえばランスキーとルティアーノの関係だろうか。「暗黒時代」の中世が終焉し、清教徒革命でクロムウェルがユダヤ人の入国を認め、この後、資本主義と産業革命が起きる。クロムウェルは、ユダヤ人から資金を得ていた(アレキサンダー大王、カエサル、ナポレオンといった有名指導者の多くがユダヤを重視してきた、徹底的に迫害したのはヒトラーくらいであるが、実はユダヤ系であったとかシオニズムの手先であったとか言われている)。オランダも似たことをしていた(1602年に世界初の株式会社が誕生)。近代だとビスマルクの個人財産を管理し、プロイセンの国家予算を動かし、普仏戦争の賠償額を決めてバブルを起こしていたのも宮廷ユダヤ人だという。であるからキッシンジャーもビスマルクを高く評価したのか。ドイツは金融資本のお陰でイギリスに追いついた。ラッサールとも親交があったし。モルトケ家もユダヤと交流があったとか。アメリカでは反帝国主義戦争、フランスではブルジョア革命、ロシアでは社会主義革命が起きたが、いずれもユダヤ人が大きく関わっている。 日本も日露戦争で勝てたのもユダヤの援助があったからであり、それと親しかった高橋是清は恐慌から日本を救った。これが河豚計画にも影響する。

人種別IQの平均値
欧米ユダヤ人・・・・・・・・・・117
東アジア人 (日本人,韓国人) ・・・・・・・・・106
白人 (アメリカ) ・・・・・・・・・・・・・・100
白人 (イギリス) ・・・・・・・・・・・・・・100
イヌイット(エスキモ)・・・・・・・・・・・91
ヒスパニック (アメリカ) ・・・・・・・・・・89
東南アジア人・・・・・・・・・・・・・・・・87
インディアン(アメリカ)・・・・・・・・・・87
太平洋諸島・・・・・・・・・・・・・・・・・85
黒人(白人の血が25%のアメリカの黒人)・・・・85
南アジア及び北アフリカ・・・・・・・・・・・84
黒人(サハラ以南の純粋な黒人) ・・・・・・・67
http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Race_and_intelligence&oldid=9116993
ユダヤ人は最高の知能を持つということをDNA的に証明されていると、調べたら実に興味深い報告を発見した。http://www.corriere.it/Primo_Piano/Cronache/2005/10_Ottobre/19/farkas.shtml
世界人口の0.25%(1500万人)
ノーベル賞の約3分の1
フィールズ賞の27%
アメリカ国家科学賞の37%
チェスの世界チャンピオンの50%
アメリカの人口の3%にも関わらず、IQ130以上の人口で17%、アイビリーグの学生の26%
IQ140以上は1000人に23人(白人は4人)

イスラエルは国家として未熟だが、人口は香港より少ないのに理工系の論文執筆者数が世界一、一人当たりの特許件数ってのも凄い。ユダヤ系でも一般に認知されてない数や、イスラエルに帰っていない数だと結構のぼるだろう。それとイスラエル人=ユダヤ人じゃない。イングランドのジュート族とかも同化してるだろうからよくわからないのはかもしれない。金髪碧眼白色のヨーロッパの偉人は殆ど居ない。ユダヤ説がある秦や、殷と周も興味深い。最近ではチベット人に10支族の末裔がいたことがわかったそうだ。

2008年9月19日金曜日

暴力とナショナリズム

最初の反帝国主義戦争といえばアメリカ独立戦争、独立革命である。独立宣言を起草した建国の父ジェファーソンがユダヤ系というのも前回言ったが、第2代大統領のアダムスも「ユダヤ人は、ほかのどの民族よりも人類の文明化に大きな役割を果たした」等と記している(確かに「文明化作用」的影響を及ぼしている)。私は西垣通氏らが唱えるアメリカ=約束の地説を支持する。公民権運動の父でアフリカ独立の父エンクルマと親しかった共産主義者のデュボイスによると日露戦争は有色人種が白色人種を倒した革命である。デュボイスが設立したのが全米有色人種地位向上協会だが、有色人種という語彙が共産色を帯びるのも当然と言えよう。どうやら日露戦争はヤコブ・シフが黒幕だったらしく、反ユダヤ主義者の牙城だったロシアに報いるためだったようだ。さらにロシア革命には明石大佐を始め日本の軍部も関係していた。高橋是清は世界最速で恐慌から日本を脱出させたことで知られるが、縁があったからだろうか。ロシア革命もトルコ独立(青年トルコ革命の関係者もソ連と関係があった)やフィンランド独立等(アルメニア独立もいれたいのだが)を被圧迫民族解放理論に基いて援助している(孫文も)。そして砕氷船理論が成功し、多くの国が東側(第三世界も含む)であった。そもそも「民族自決」もウィルソンより先にレーニンが唱えたのである。ソ連とドイツの軍部や実業界の橋渡しをしたのが押井さんのケルベロスで知ったカール・ラデックというユダヤ系の陰謀家だという。ラデックは後に「ナショナル・ボルシェヴィキ」という運動を開始する(どうしても私はあの「霊的ボルシェヴィキ」を思い出してしまうが)。その「カテキズム」を書いたとされるユンガーや「第三帝国」という言葉をつくったブルックも参加していた。ユダヤ系外相ラーテナウを暗殺したコンスルもこの運動から出てきた。海外のドキュメンタリーで知ったことだが、日本だけでなく、ドイツもスパイに牛耳られてたようだ。第一次世界大戦で大きく役割を果したのがマキシムの機関銃とノーベルの無煙火薬だが、WWIの黒幕と言われるユダヤ系商人ザハロフと両者は親しくしていたという。この大戦でユダヤ系ドイツ人科学者ハーバーが毒ガスを開発し、化学兵器の父と言われる。その後イタリアやドイツから亡命してきたユダヤ系や親ユダヤの異邦人がアメリカで原爆を開発。これはプランクが最も恐れた事態だろうが、アメリカにヘゲモニーが移るのは既に計算されていたのものだったのかもしれぬ。一方、テロルには体制側のものと反体制側のものの二種類あるが、十字軍と暗殺教団は手段が違えどともにセム系一神教である(アッシリアとイスラエルも)。アサシンはユダヤ教徒の魔術師とも言われた。ローマ帝国にテロを仕掛けた熱心党とも似ている。テロリストの原型だろう。聖書では世界で最初の殺人事件が行われたとされ、世界最古の壁画や墓地、農耕、モスク、教会、戦争(摩天楼はイエメン)で知られるシリアは汎アラブ主義発祥の地である。

A more formalized pan-Arab ideology than that of Hussein was first espoused in the 1930s, notably by Syrian thinkers such as Constantin Zureiq, Zaki al-Arsuzi and Michel Aflaq. Aflaq and al-Arsuzi were key figures in the establishment of the Arab Ba’ath (Renaissance) Party, and the former was for long its chief ideologist, combining elements of Marxist thought with a nationalism to a considerable extent reminiscent of nineteenth century European romantic nationalism.http://en.wikipedia.org/wiki/Pan-Arabism

シリアのバアス党、アサドはソ連で訓練されていたから親ソ容共だった(イラク共産党の場合、初代首相カシームからアル=バクル政権まで共産党は入閣しており、イラク最古の事実上最大政党であったが、フセインに弾圧された)。エジプト共産党は合法政党であったが、解散して体制に与したそうである。最近だとシリアとイスラエルがトルコを介して国交を結ぼうとしているらしい、やっぱりセム系の国同士だから関係を良好にした方が私もよいと思うが。フサイン・イブン・アリーの息子でアラブ反乱のリーダーであるファイサル1世はバルフォア宣言に賛同している。ハーシム家は親ユダヤで団結すべきだ。あらゆるナショナリズムはシオニズムをモデルにしているようだ。汎アフリカ主義も汎アラブ主義もそうである。

2008年9月15日月曜日

ポーランド

個人的には私はポーランドという国は嫌いじゃない。ポーランド系は何故かヨーロッパでも偉人が結構多く、指折りの教育水準である。ポーランド人は何人中の一人がユダヤ系と聞いている。一般に非ユダヤ系と思われる人も実際のところはユダヤ系ってことが多いらしい。ポーランドが黄金時代を迎えたのがユダヤ人を受け入れ、世界で最もユダヤ系住民の多い国家となってからだ。それとピウスツキ兄弟も嫌いではない、レーニンの兄の同志でもあったからだ。かつてポーランド系はユダヤ系と共に共産主義運動に多かった。タルスキらユダヤ系の知り合いを持つのに悪口も露にしていたという論理学者のレシニェフスキもルクセンブルクの助手をしていた(これはともにポーランド系のフレーゲにも言えるかもしれまい、フレーゲも周辺にユダヤ系を多く持つのに「論理学者にも感情がある」だの悪口を密かに書いていた)。話がそれるが、私は共産主義運動は古ヨーロッパ的なものもあると思う。あのフィンランドやハンガリーは早くから共産主義革命が成功した国である。バスクの運動も共産主義運動と密接であった。

2008年9月14日日曜日

経済学を覆うマルクスの亡霊

カレツキによるとマルクス経済学から乗数効果も有効重要も導き出せる。だから反ケインズ派はケインジアンを隠れ共産主義者だと叩くのだろう。カレツキと同じのユダヤ系ポーランド人のマルクス経済学者ランゲの経済計算論争も有名である。ケインズ・サーカスの中心ジョーン・ロビンソン達や容共のニューディーラーもだからマルクスを認めたのだろう。ケインズの訪ソ感想も実態は言われてるより冴えていない。記録ではケインズはソ連がヨーロッパ諸国をいつ超えても可笑しくないと言ったとされている。それより自由が抑圧されている息苦しさに強い嫌悪感を覚えたという。多くの国がNEPに似た形でソ連の後を追っている。ガルブレイスによると大恐慌と不況の最中、ソ連が大躍進し、瞬く間にアメリカに次ぐ工業超大国と化し、さらに社会保障や完全雇用をやってのけたという。今や「~カ年計画」は世界中で実行されている。ヴェブレンはソヴィエトを理想的形態としていた(Council Communism(評議会共産主義)やチトー主義かと思われる)。そして1970年代から調子を崩したのだという。しかし、この「70年代」といえばケインズ派が没落し、反ケインズに傾いた時代のようだが。その代表格といえばロバート・ルーカスだ。ルーカスが提唱したのが合理的期待だが、ルーカスと共に提唱者であるサージェント曰く共産主義計画経済を「神の見えざる手」に修正したかのように思えるものである(勿論マルクスはそれを疎外だとして人間の見える手で経済を自由に思いのままできる世界を展望したのだが)。ルーカスは準マルクス主義で博士号を取得している。経済的決定論、技術的決定論がテーゼだったから分析的マルクス主義の源流もここにあるだろう。あのシュンペーターも自分の考えや目的がマルクスに基礎があると言う(イノベーション理論をサッチャーは常に気にしていたという)。日本でも構造改革論が新自由主義者に利用された。鄧小平もモンペルラン・ソサイエティーの影響で市場経済を導入したのだとか。だからスハルトやピノチェトを支持したのだろうか。池田信夫氏によるとハイエクとマルクスは両立するそうだが。所謂アメリカで元マルクス主義者が保守の論客として注目されるのもレーガン政権である(但し、その前にもケネディ政権のロストウといった転向者もいた)。レーガンは元労組の委員長で共産党の非合法化に反対する特異な反共主義者だった、ジョン・リードを基にロシア革命を描いた映画レッズを好んでいたという(レーガンやワインバーグが尊敬したゴールドウォーターはユダヤ系で民主党から共和党に転向し、現在の共和党イデオロギーの父とも言える人物である)。マルクス経済学の潮流は20世紀前半のソ連の閉鎖都市と後半の中国の経済特区にあらわれているかもしれまい。政治で言えば戦前のスターリン主義(ソビエト共産主義、吉本隆明によるとファシズムもこれに含む)、戦後のトロツキー主義(新左翼やヒッピー、ゲバラ主義、ネオコン)の差異に当たるだろう。今日では後者はカリフォルニアン・イデオロギーの影響からか「リバタリアン」である。このリバタリアンも以前紹介したようにアナキスト、特にアナルココミュニストが元々使っていた言葉である。名残があるのだろうか。オブジェクティビズムのアイン・ランドは元マルクス主義者だったらしい(レニングラード大学を卒業したというのはフリードマンの師匠のサイモン・クズネッツがボリシェヴィキの統計局長だったことと似たことだろう)。

後、サプライサイダーとマルクスの関係を調べているとこういうものが出てきた。
Both supply-siders and their opponents have been keen to claim the mantles of thinkers as diverse as Karl Marx and Adam Smith. Jude Wanniski has claimed both as supply-side thinkers due to their advocacy of a gold monetary standard and more specifically their focus on the agents of production in an economy. Barton Biggs, chief investment strategist of Morgan Stanley, described Wanniski's book about supply-side economics, The Way the World Works, as the "most important" economic book published since Marx's writings.
http://en.wikipedia.org/wiki/Supply-side_economics

2008年9月3日水曜日

陰謀論

もし陰謀論者の言う通りで一般人に及ばない陰謀(隠された知)があるとすればそれは、ユダヤ教の概念である「全能」(Omnipotent)を自己成就しようとしているのだ。少なくとも私はそう思っている。無限、全知、遍在、貪欲、皆殺し。エロヒムは「全能者」であることが先にあるのだが、この「オムニ」をあらわしていると言えよう。誰も秘密を知らぬように、そして自分の手からこぼれぬように操っているのが思い浮かぶ。渇いた土地に生まれた彼らはあらゆる欲に飢えているのだ。オアシスや砂の夢を見る彼らにとって全能者がいるということは「何でも有り」だから実体(偶像)も幻だろう。この世界は金融のようなゲームだ。

メーソンの創始者はニムロデ、ヒラム・アビフと諸説あるが、いずれもセム・ハム族である。ピラミッドもソロモン神殿もバベルの塔も不可能を可能にする「神」になろうとした象徴であり、石工が関係している(ロックフェラーも石と関係する名称だ)。人類は石器時代から皆石工だ。道具をシンボルにしていることも興味深い。「鎌と槌」にも通じそうだが、最古の文明をあらわしているのだろう。石も世界も砂のようにできている(唯物論)。ダヴィデの星もピラミッド(トリニティ)を重ねたものと言われる、第六感をあらわすとも。

メーソンのシンボルといえば「G」であるが、ゴッドに限らず、ガバメントやゴールドもあると思う。「C」にも似ており、Chaos、Cosmos、三日月ということであろうか。そして「O」がオーダーやオメガ、最良といったものをあらわすのか。メーソンの「G」(そして「C」)とOは「蛇」、「牛の角」をあらわしているとも。ギオンとか音も重要とか。

2008年9月2日火曜日

共産主義社会の方法論

1.階級同士が競争し、一方がもう一方を絶やす
2.階級同士が協力し、階級の差を縮める
3.階級を超越したものが介入し、階級の差を消す

1は階級闘争であり、「友」(同じ類)を共有する。例えば経済や人種(これも最近の生物学では質というよりパーセンテージ、量である)の矛盾である。しかし、絶滅するより保存(共生)する方が望ましいことは20世紀が示した。

2はイデオロギーや価値観の共有によることが多く、「敵」を共有する。映画のアルマゲドンがいい例である。地球を滅亡させる危機が訪れて、万国の人類が団結する。デメリットは既成階級の口実となれば常に共通の敵(スケープゴート)を創ることに陥りやすいところ。これはどこの国でも見られる。

3は超越者を共有する。例えば「神の前の平等」「天下平等」。国家が民族を平等に抑圧し、経済を計画化することで民族や経済を均衡にする。ソ連の崩壊はまさにこの失敗を物語っている。

共産主義は所謂「無所有」主義ではない。所有と無所有を超えた概念である「共有」がその礎である。「全能」に有能(有産)と無能(無産)の区別もあるだろうか。資本主義と社会主義を超越した共産主義こそ「第三の道」「第三極」「第三世界」「第三思想」である。元々「社会主義」という言葉は以前も言った通り共産主義の歴史から生まれたのだが(チャーティスト運動も共産主義者ブナオローティが黒幕だった)、今日では大きく歪められてしまっている。アラブ社会主義、宗教社会主義、反動的社会主義、民族社会主義、封建的社会主義、小市民的社会主義、純粋社会主義等と統一していない。確かに世界各国の「社会民主党」も「社会党」もインターナショナル、マルクス主義者によって初めて建設されたが、今や非共産主義者に征服された。資本主義と社会主義の境界が曖昧になり、最早後戻りできまい。ソ連は原始共産主義と同じ間違いを犯した、私有財産を否定しても収奪没収して総プロレタリアート平等にしてもブルジョアから党が私物化しただけである。結局のところ「主客転倒」(階級闘争)が続くのも区分があるからだ。人種にせよ思想にせよ基準にせよ分類にせよ階層にせよ広義のClass、つまり、階級だ。超越とはClassを外れることである。DNAの蛋白質をコラージュした生物を何故に超越していると言うか。それは生物学的分類表のいずれからも外れるからである。そしてそれは生物学的分業を止揚(超越)している共産主義的生物と言えよう。デカルトの懐疑主義形而上学の産物であるニヒリズムはスタヴローギンのように自己不信に陥る。そしてニーチェは狂人を「特異性」から擁護し、自己過信に陥った。ニーチェに言わせれば「個性は例外なく病」だろうが、「病」は基本的に治すべきためのもの(治療も平等主義)で、「病」を称えてしまうとこれも主客転倒である。「貧しい俺に文句は無い」で自己愛(自己肯定)に浸り、「だが社会には文句が有る」とする他者否定といった弁証法。エピクロスの貧しいことは素晴らしい的精神をマルクスとニーチェは共有していた。しかし、「目的」と「手段」、「自己」と「他者」というデカルト的区分を超えたものを模索せねばならない。