2008年7月15日火曜日

ソラリス

原作者:スタニスラフ・レム
出演:ナタリア・ボンダルチュク、ドナータス・バニオニス
まず、この惑星ソラリスをどうしてあのソ連で撮れ、当局が許可したのかだ。このソラリスこそ共産主義というものだ。それもボリシェヴィキが始まった時からのものである。人類の精神の共有である。これに向けてレーニンに次ぐ幹部だったボグダーノフが後のサイバネティックスや一般システム理論の先駆けである数々の実験をして、ついに自らの体まで奉げてしまったことも有名だろう。建神主義(建神論)と距離を置いたレーニンもツァンダーと会ってから宇宙開発に興味を持ったのもツィオルコフスキーの突然の抜擢も関係するだろう。わかりやすい例といえばガンダムのニュータイプというのもロシア宇宙主義の系譜に連ねれるだろう。これが「波動の共有」(テレパシーとかヘッドギア)だったり、ドラッグに結びついて唯物論的サイケデリックというか霊的唯物論というオカルト実験と化したこともあった。しかし、あのフッサールが言う共有主観(共同主観)を客観化した文明もこの宇宙のどこかにあるかも。